「○○まで快速で20分」

こんにちは。140Bの大迫力と書いて、おおさこちからです。


キョースマの入稿をひとまずおいて、
昨日は「阪神尼崎高架下研究会」というのに行っていました。
こないだもちょっと書いたやつですね。
http://d.hatena.ne.jp/team140b/20070511
なにやらたいそうな名前が付いていますが、
阪神尼崎駅の高架下に空きスペースがあるので、
それをどんなふうに有効活用できるのか?
というお題を阪神不動産さんから受けて、
あれこれと話し合うものです。
昨日が第2回目で、暫定的な結論めいたものを出して、
とりあえずはお開きとなりました。


ものにはなんでもきっかけがあるわけで、
今回の場合は、現在、尼崎駅前で進行中の、
タワーマンションの建設計画もその一つの要因です。
また、駅の南側は再開発区画になっていることもあり、
変わりゆく街のために何かできないのかという問題意識が、
阪神さんの思惑としてあったわけです。


ところで、来年から近鉄との相互乗り入れが実現することもあり、
噂によれば、このマンション、大人気なのだそうです。
(あくまで街の噂の域を出ませんが)
件の空きスペースはこのマンションのちょうど真向かいにあり、
研究会においても、「どんな人が住むんだろう?」と話しておりました。


自分が長年住んでいるということでお許しいただきたいのですが、
尼崎でも特に阪神沿線というエリアは、
向く/向かない人がけっこうはっきり分かれる場所です。
(まあ、多くは語りませんけれども)
では、阪神尼崎の街に魅力を感じてそこを選んだのか、
といえば、たぶんそうではなくて、
「梅田まで○分」「難波まで○分」といった、
利便性ばかりが先行しているようです。


というあたりで、それってどうなんだと考えてしまいました。
街に新しく人が増えるのは大歓迎ですが、
さっきも言ったように、かなりアクの強い街なわけです。
正直、万人にとって「住みよい街」とは思えない。
自分の住む街がどんな手触りをしていて、どんな来歴があって、
どんなにおいがして、どんな顔の人が多いのか、
タワーマンションな人々は、
そういうことにはあまり頓着していないように思えて、
ちょっとなんだかなあという気分になったのです。


これは別に尼崎に限った話しではなくて、
中心市街地と呼ばれるどこの街においても言えることです。
不動産のチラシなんかを見ていると、
どれだけこの場所が通勤に便利かということが、
それこそ第一条件のように書かれているわけですが、
つまりそれって、他の都市の存在によって、
自分の街のアイデンティティ(の一部)を成立させるということ。
住む人にも住まれる街にも、あまり良いように思えません。
通勤時間が短いほど、住む街で過ごす時間は長いわけだし。
(それとも住むというより、寝るだけなのか)


数字や金額で住む場所を選ぶ感覚は僕には分かりませんが、
背に腹は代えられんという場合もあるのでしょう。
どこに住んでんの? と聞かれて、
「アマですわ」と言う人はどのくらいいるんだろうか。
タワーマンションができたあかつきには、
探偵ナイトスクープ』にハガキ出してみようかなあ。