『街場の中国論』にハマる

こんにちは。140Bの大迫力と書いて、
オオサコチカラでございます。
最近、更新が週1ペースになっていますね。
どうもすみません。


今週の金曜日にはキョースマ夏号が発売されます。
もう出るのか〜って、当たり前ですが、
これが終わったらあれ、あれが終わったらそれ、
という感じでどんどん流れていくので、
週が改まっていくスピードが早く感じられますね。
ぼやぼやしてると1年なんてすぐ過ぎそうで、
ちょっとコワいですね。


ミシマ社から発売になった、
内田樹先生の『街場の中国論』は読まれました?
今、読んでるんですが、めちゃくちゃ面白いですよ。
僕は疲れてくると、内田先生のように、分かりやすいんだけど、
全然違う結論へ導いてくれる文章が読みたくなります。
あるいは斎藤美奈子とか。頭がスッキリするんですよねー。
ブログももちろんですが(http://blog.tatsuru.com/)。


『街場の中国論』も使われている言葉はどれも易しいものです。
けれども、読み進んでいくと聞いたこともないような、
「ほへ〜そうだったのね」という境地へ連れていってもらえます。
こういうのってほとんど「芸」だと思うんですよね。
文章の内容は歴史や思想についてですが、
読み手に対するその「接し方」が、落語などのように、
「芸」に近いように思えるのです。
「ほへ〜」と言ってる間に、違う景色に変わるから、
ジェットコースターにでも乗ってるかのように気持ちいいのです。

街場の中国論

街場の中国論



版元であるミシマ社(http://www.mishimasha.com/)については、
以前にも書きましたが(http://d.hatena.ne.jp/team140b/20070426)、
140Bも負けてられませんね。「うわあ」と言わせる側にならないと。

たすきリレー

おはようございます。
140Bの大迫力と書いておおさこちからでございます。


エルマガジンのビール特集にて、
「ビールと小説」というお題をいただき、
『世界レベルの大阪エエもん』のかたわら、
日夜、ビールが出てくるシーンはないか〜と、
ナマハゲのように本を読んでおります。


もうすぐ読み終わるのが、三浦しをん『風が強く吹いている』。
男子寮に集まった10人が箱根駅伝を目指す直球青春小説で…
というだけで缶ビールを開ける「プシュッ」が聞こえてきます。


しかし、おもしろい。
10人のキャラがそれぞれの走る区間とリンクしていて、
すらすら読めるんだけど唸らされてしまいます。
もともと長距離走は好きで、
(中学の時にはマラソン大会2連覇。えへ)
正月の朝は早起きして箱根駅伝を見るのが習慣だったので、
そういう好みも入っているのかも知れません。
ちなみに元旦は8チャンの「爆笑ヒットパレード」で、
星セント・ルイスの「田園調布に家が建つ」と、
青空球児・好児の「ゲロゲ〜ロ!」を見るのが好きでした。
どうでもいい話ですが。


今やっている大阪の本も、4人のライターさんが、
それこそたすきリレーのように取材を終えていっています。
めちゃくちゃ面白い写真たちを、
早くレイアウトされた状態で見せてあげたい、
そんな心境でしょうか。


青山ゆみこから聞いた西加奈子さんの『しずく』も良かった。
ぬるかったビールがだんだんと美味しくなっていきます。
西さんの小説を読むといつも丁寧で誠実な人柄が伝わるのですが、
この短編集もまさにそれを感じられます。
「海は青かった。それは当然なのだろうが、
ものすごく、まっとうに、青色だった」
なんていうあたりに、ものすごく実直な方だなあと、
はっとさせられてしまいます。
なんとなく、気分や雰囲気を一番よく表すお酒は、
もしかするとビールではないか、と思うのです。


風が強く吹いている

風が強く吹いている

しずく

しずく

大阪から京都へ

こんにちは、140Bのおおこちからでございます。


ようやく、いやはやようやくキョースマが終わりました。
終わったと言ってもまあ、明日、最後の出張校正があって、
それがラストとなるわけですが、
野球で言えば9回ワンアウト走者なしくらいの感じでしょうか。


今回の特集は「住んでるわたしの京都夏百景」というわけで、
京都に住んでおられる方々に全面協力をいただき、
「お金で買えない京都の夏のシアワセ」を教えてもらいました。
自分で言うのもなんですが、とても良い本です。
森見登美彦さんも、4ページにわたってご登場いただきました。
最初は2ページの予定だったのですが、
写真がとてもすばらしく、急きょ2ページ増やしました。
6月15日発売ですからあと2週間ですね。
お楽しみに。


さて、京都の次は返す刀で大阪へと移ります。
エイ出版さんとのコラボシリーズ(今、勝手に命名)第2弾、
『京都を買って帰りましょう』の続編、タイトルは
『世界レベルの大阪エエもん』でございます。


「世界レベルて、たいそうやなあ」
ええ、分かってます、聞こえてますよ、皆さんのツッコミは。
でもまあ、桃谷のイカ焼きやら西九条の豚まんやらを、
あえて世界レベルと呼んでしまうのが大阪の過剰さとか、
サービス精神とかをうまいこと表しているのでは、と。


実は割りと早くから進めていたため、
既に取材は半分近く終わっております(えへ)。
今回のライターは、おなじみ曽束政昭さんはじめ、
ダブル松本こと元洋服屋ライター・松本賢志さん&松本創
そして6足のワラジで大阪の街を歩き倒す小田切聡さんの面々。


また、前回の勝因の一つだった写真は、
エレファント・タカさんお一人にお任せしています。
もうざくざくと写真が届いておりますが、
見るだに、「ああ、大阪やなあ」という感じ。
なんていうか、正解を突いているというか、
きちんと「大阪」なところ目がけて走れているというか、
とにかく「よっしゃオモロい」と実感できます。
発売は7月20日を予定しています!

ビールと文学

こんにちは。140Bの大迫力と書いておおさこちからでございます。


こないだ、「え?もう金曜日」と書きましたが、
またまた「あ〜もう水曜日か!」という感じです。
現在、140Bでは総出でキョースマ夏号の校正中。
今回から編集に加わっていただいたカンさん、
前回からお付き合いいただいているテツモトさん、
そして校閲のオハラさんも一緒になって、
間違いを直したり、追加したり、差し替えたりしています。
うう、あともうちょっと。長い旅でした。


「キョースマが終わったら」を呪文のようにして、
その他諸々の仕事は蓋をしてきたのですが、
そろそろ蓋を開けないとヤバい頃合いになってきたので、
校正の合間にアポを入れたり調べ物をしたり同時進行。
あっちへいったりこっちへいったりしております。


で、ようやく取りかかり始めたのが、
エルマガジンのモモイ嬢経由でお話をいただいた、
ビール特集の中の「ビール×小説」というコラムページ。
エルマガがビールとはなかなか驚いたのですが、
同じ80年生まれで、ミーツ時代の盟友・フジモトくんと共に、
エルマガジン社の松坂世代」などと、
勝手に豪語したモモイ嬢の頼みとあらば断るべくもありません。
ビールの好きな作家はビールを作品にどう登場させているのか、
ビールの登場する印象的なシーンのある作品はないかなど、
飲んだり読んだりが好きな人に狙いを定め、
方々へ聞きながら進めております。


ページ担当のタケムラさんとおしゃべりしながら、
だいたいのラインアップは決定しました。
さっきジュンク堂へ寄って買ったのが、
東海林さだおさんの『どぜうの丸かじり』。
「一人生ビール」という一説があり、読んで、爆笑。
いや、爆笑という感じではないか。
クツクツとお腹のあたりからこみ上げてくる感じの可笑しさ。
ボディーブローよろしく後から効いてくる感じですね。


それにしても、ビールの本ばかり読んでると、
やっぱりビールが飲みたくなりますね。うう。

[rakuten:book:12003229:detail]

キョースマ夏号、大詰め

こんにちは。オオサコチカラでございます。


前回更新したのが、え? 日曜日とは。
あっという間の1週間。
とにかくひたすら、ページを作っておりました。
パソコンの見過ぎで視神経につながると思われる
首筋が悲鳴をあげております。
しかし、山場はもう越えたので、
あとはゴールへ向かって進むのみ。
さあ、しまっていこう。


こんな時なので、本を読みたくても、
長いものを読む気力はなし。
ショートショートの達人・星新一についてのエッセイ、
最相葉月の『あのころの未来』をつまみ読みのこの頃です。
あ〜終わったら本を大人買いしてやろう。

あのころの未来―星新一の預言

あのころの未来―星新一の預言

ブンブン堂のグレちゃん

おはようございます。140Bのおおさこちからでございます。


締め切りも間近ということで、休日出勤です。
とはいえ静かなダイビルでさくさくと仕事を進めるのは、
そうそう悪いものではありません。


さて、久しぶりに本の紹介と参りましょう。
キョースマでも連載をいただいているグレゴリ青山さんの新刊、
『ブンブン堂のグレちゃん 大坂古本屋バイト日記』が出ました。
これは『彷書月刊』という古本愛好家向け雑誌の連載をまとめたもの。
学生時代になぜか古本屋でのバイトを選んだグレゴリさんの、
喜怒哀楽の日々を綴ったものです。
[rakuten:book:12061541:detail]


学生時代に古本屋でバイトと言えば、
何を隠そう僕も同じで(僕は神戸でしたが)、
「イズミ堂の迫ちゃん」だったりしたわけですが、
そういうご縁もあって、とても他人事とは思えません。


キョースマの連載の原稿も昨日届きましたが、
これがまためちゃくちゃ面白い。
餃子の王将を「京都人の食の核心」と呼ぶなんて、
グレゴリさんにしかできない芸当ではないでしょうか。
良い原稿に後押ししてもらって、乗り切りそうです。

オモロいことはすぐしゃべるに限る

こんにちは。140Bのオオサコチカラでございます。


140Bにおいては、何かオモロいことがあったら、
会社に入ったらMacを立ち上げるよりもまず先に、
とにかくまくしたてる、という社則があります(ウソ)。



今日も江弘毅は面白いことがあったようで、
http://nagaya.tatsuru.com/kou/index.html
会社に入って開口一番、
「おお、白木みのるに会うたど」と言って、
芸能生活60周年記念のCDを取り出してきました。
ちなみに一昨日の開口一番は、
最近の某猟奇的少年犯罪についてのもので、
これにはデザイナーのツムラさんも苦笑しておりました。





とはいえ、オモロいことを言う人には、
自然とオモロいことを話したくなるものです。
これは詰まるところ、オモロいネタを提供しながら、
自分にオモロいネタや人が集まってくるようにするという、
「自分の欲しいものは他人に差し出すことでしか手に入れられない」という
文化人類学の本質を見事に突いているわけです(ホンマか)。
このあたりはお金や仕事と一緒ですね。

手ぬぐいにのっていた熨斗は、
さっそくホワイトボードに貼られております。